脱炭素コラム|工場の換気1回分を空気清浄機に置換え脱炭素を推進

工場の換気を空気清浄機で代替する事で脱炭素に貢献

脱炭素、カーボンニュートラル、SDGs…と環境に関わる様々な言葉が聞かれる時勢になりましたが、
「実際、脱炭素、カーボンニュートラルが自社の何に関係しているのだろう…」…とお感じの方も多いのではないでしょうか?

その悩み、ものすごくわかります。

このページでは溶接工場の換気事情と、「換気を工夫する事で省エネ・脱炭素に貢献できるのでは!」のご提案をいたします。


溶接工場の換気事情

建物で必要となる換気回数は建築基準法にて定められております。

正確な推奨換気回数は有害物質の発生量によるので、一意の数字では言えませんが、
溶接工場では1時間あたり15~20回の換気が推奨目安となります。 (あくまでも国の推奨です)

尚、この換気は意図的に窓やシャッターをあけて行う換気とは別に、
人や物の出入り、建物の隙間から自然に行われる換気も含んでおります。

とはいえ、一般住宅の換気目安1時間あたり0.5 回と比べると、
工場で必要とされる換気回数がいかに多いかはおわかりいただけるかと思います。

溶接工場の換気事情

1回の換気で多くの熱量(電気)が失われ、それを補うためCO2を排出している

換気を行うと空気は綺麗になりますが、外気との熱交換で室内の熱量が失われます。
1回の換気で失われる熱量はどのくらい電気代に影響するでしょうか?

1時間に15~20回の換気を推奨されている溶接工場の
換気の内1回を大型空気清浄機で置き換えた時の環境性能をシミュレーションします。


6000㎥の工場 で夏冬それぞれ 1 時間に1回換気した場合に失われる熱量は

*工場用大型空気清浄機のスペック上、1時間1回の頻度で換気できる容量が6000 ㎥です。(天井高さ6mとすると1000 ㎡ 330 坪)
・容積比熱 0.3Wh /㎥・ K
・電気代 1kWh=30円
・CO2排出係数 0.000435 t/kWh で計算

夏場の場合(外気温32℃、工場内25℃)

6000㎥の工場で夏場 1 時間に1回換気した場合に失われる熱量と光熱費は

容積比熱 0.3Wh/㎥・K × 6000 ㎥ × 気温差 7℃ × 1回/h = 12600W = 12.6kW

この状況が1日8時間稼働の工場で2か月(40日稼働)続いたとすると

12.6kW × 8h/日 × 40日 = 4,032 kWh

4,032 kWh → 電気代 120,960 円


冬場の場合(外気温10℃、工場内20℃)

6000㎥の工場で冬場 1 時間に1回換気した場合に失われる熱量と光熱費は

容積比熱0.30Wh/㎥・K × 6000㎥ × 気温差10℃ × 1回/h = 18,000W = 18.0kW

この状況が1日8時間稼働の工場で3 か月( 60日稼働)続いたとすると

18.0kW × 8h/日 × 60日 = 8,640 kWh

8,640 kWh → 電気代 259,200 円相当


夏冬あわせると・・・

脱炭素の視点から先ほどの電力量を
CO2 排出量で換算すると

CO2排出係数 0.000435 t/kWh × 使用電力 4,032 kWh = 夏 1.75 t

CO2排出係数 0.000435 t/kWh × 使用電力 8,640 kWh = 冬 3.76 t

夏 1.75t
冬 3.76t



驚きの排出量になる事がわかります。

工場用大型空気清浄機の利用に置き換わった場合

・大型空気清浄機運用の環境負荷は

100日 × 8時間 × 消費電力5 kW × 30円/kWh = 電気代 120,000 円

100日 × 8時間 × 消費電力5 kW × 0.000435t/ KWh = 1.74 t

1時間に1回の換気が工場用大型空気清浄機の利用で置き換わった場合

120,960 + 259,200 – 120,000 = 電気代は 260,160 円の節約

夏1.75t + 冬 3.76t – 1.74t = CO2 排出量は 3.77t 削減

6000㎥の工場で1時間に1回分の換気が工場用大型空気清浄機の利用で置き換わった場合
機械スペック上のシミュレーションでは、夏冬5か月の運用だけでも
電気代 260,160 円節約
CO2排出量 3.77 t 削減

する事が期待できます。



(尚、この数値は併用時の全体換気装置の電力節約分や空気清浄機のエコ運転分を考慮しておりませんので、もう少し有利な数値になると期待しております。)


最後に『脱炭素』を推進する補助金について

SHIFT事業 補助金

環境省が推進するSHIFT事業。
『工場・事業場における先導的な脱炭素化取組推進事業』を略してSHIFT事業と呼び、これらに取り組む企業に対して補助金を交付しております。

・補助対象について

本補助金の対象は年間CO2排出量は50t~3000tの工場で、50tという数字にピンとくる人は少ないかと思いますが、中小企業の製造工場は普通に対象となる数字です。(年間消費電気量などから簡単に概算排出量は算出できます)

・補助額について

SHIFT事業の補助金は2つのステップがあり、『計画策定』『CO2 排出量を削減を実行』のそれぞれの段階に対して補助額が異なります。

『計画策定支援事業』では上限100万円(1/2補助)

『設備更新補助事業』では上限1億もしくは5億(1/3補助)

詳細は環境省のホームページをご覧くださいませ。
→ 環境省_SHIFT事業とは


尚、正直にご案内いたしますと本補助事業では3億円の支出に対して1億の補助がでる補助金ですので、弊社、大型空気清浄機の費用だけでは大きく及びません。
省エネ性能の高いレーザー加工機などの設備、工場改修、太陽光発電設備などの大型投資の余った予算の中に組み入れて頂ければ幸いです。



ものづくり補助金 グリーン枠

製造業が利用するポピュラーな補助金の『ものづくり補助金』に
温室効果ガスの排出削減などを必須要件に加えたものが『ものづくり補助金 グリーン枠』です。

通常枠より補助率、最大補助額が良いのも特徴です。
尚、グリーン枠の審査では不採択の際に通常枠での再審査がない事には注意が必要です。

ものづくり補助金についてはこちらから詳細をご覧いただけます。
→ものづくり補助金 ホームページ


脱炭素目的の補助金は国が主導する補助金の他にも各地方自治体主導の補助金も増えてきておりますので、ぜひ皆様も2024年度は脱炭素に取り組んでみましょう!

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